今回は、私がずっと感じていた生きづらさに答えをくれたような本に出会ったので紹介します。
心療内科医の鈴木裕介さん著書の
「がんばることをやめられない コントロールできない感情と”トラウマ”の関係」という本です。
タイトルにめちゃくちゃ共感して、読んでみたら今までの自分のことが書いてあるかのように感じました。
トラウマが本来の自分を守ってくれていた
なにか自分にとって辛い出来事が起こり、強い感情を処理できないと、
心の中でつらい記憶を閉じ込めておく場所を作ります。
閉じ込めておく場所には本来とは別の、”じぶん”(パーツ)が生まれます。これを解離と言います。
本来の自分が、いつも通りに日常を送れるように閉じ込めてなかったことにします。
”じぶん”が、本来の自分の為に閉じ込められた場所で感情を肩代わりしてくれているのです。
ここで著書の言葉を引用すると
本来の「私」を崩壊の危機から守るために生まれた「わたし(パーツ)」は、危機的な状況が過ぎ去ったあとも「私」の中に存在し続けます。過去に自分を襲った膨大な量の感情とともに。それも、一切風化もせずに、です。
この文章をみて、以前心療内科で言われた、
「ストレスや負の感情は、環境の変化や時間の経過で消えるものではない」と言っていた意味がやっと本質的に理解できました。
自分の本当の気持ちを否定しないこと
追いやった”じぶん”は、ストレスがかかる状況だったり、過去の嫌なことと似たような状況になると、
危機感を感じて表に出てきます。
そうなると制御ができない感情に襲われ、自分の意志ではない行動をとってしまうことがあります。
そして、なんであんなことをしてしまったのだろうと自己嫌悪に陥ってしまいます。
ここで思い出してほしいのは、
暴走した感情(”じぶん”)は、本来の自分を守るためにできた存在で
敵ではないのです。
”じぶん”を否定すればするほど、そうしないと生きていけなかった過去の自分を否定することになり、
より暴走してしまいます。
”じぶん”は自分の一部として、否定せず受け入れることで共存できるのです。
私の中にいるこころの住人
ここからは、私のこころの中にいるもう一人のわたし、「こころの住人」をイラスト生成で
キャラクター化して解説したいと思います。
みなさんのこころのなかにはどんな子がいますか?
【不安】ソワソワ
口癖は「~したらどうしよう」「もし~だったらどうしよう」
未来のことや、人の表情・言葉の裏を想像して不安に感じる。
不安から自分の意見より人の意見に寄せがち。
最近登場率高め
【完璧主義】キビキビ
口癖は「~しなければならない」「~するべき」「普通は~だよね」
仕事の時によく登場する。
周りの意見や世間体などを考慮して平均以上じゃないと許さない。
本来の自分に無理をさせがち。
【恐れ】ビクビク
人から嫌われることや見捨てられることを極端に恐れる。
傷つくことを恐れている。
【承認欲求】ミテミテ
口癖は「私を見て」「私を褒めて」
周りの人から必要とされたい、認めてもらいたいと思っている。
自分のしたことを認めてもらえないと拗ねる。
【怒り】ムカムカ
ルールを守らない人や、言い方がきつい人が嫌い。
人の言葉遣いに敏感。
【悲しみ】シクシク
たとえ他の人に非があったとしても、自分が悪いと思ってしまう。
何もできない自分に対して、無力感から悲しくなる。
【〇にたい気持ち】キエタイ
自分は何も役に立てていない無力感から消えてしまいたいと思う。
気分が落ち込むと顔を出す。
【寂しい】ザワザワ
口癖は「だれのことも信頼できない」「どうせ私の気持ちはわからない」
人に本当の意味で心を開けず寂しい気持ち。
複数の中で孤独を感じると現れる。
【甘え】ヨシヨシ
口癖は「頑張ってるから何にもしなくていいよ」「もう休もうよ~」
完璧主義のキビキビとよく揉める。
甘えさせすぎて、本来の自分が無気力になることも。
【楽しい】ワクワク
楽しいことや新しいことが大好き。予定入れるの大好き。
口癖は「あれもこれもやりたい!」
推しのことに関する情報を目にしたり、旅行を計画したりするときなどに現れる。
【喜び】ニコニコ
人の役に立てたときや自分のやりたいことを達成できた時に現れる。
【幸せ】ホワホワ
一人でのんびりしている時や、信頼している人と楽しく会話している時に現れる。
口癖は「ホッとするな~」「ずっと続かないかな~」
こんな感じでまとめてみました!インサイドヘッドみたいで面白いですよね~
私の場合は、基本は【不安】【恐れ】【完璧主義】が支配していて、たまに【甘え】【怒り】などが出てくる感じです。
自分の名もなき感情を可視化すると、今はこの子が出てきているなと自分の本当の感情とは別で認識できるのでいいかもしれません。
あとがき
この本を読んで、トラウマが本来の自分を守ってくれていたという考えは新しくて、でもとても腑に落ちた内容でした。
こころの住人を、こんなの自分ではないと否定するのではなく、それも自分の一部であると認めることで
トラウマとうまく付き合っていけるのかなと思いました。
こころの住人と仲良くすることは、過去の自分を認め、労うこと。
簡単なことではないかもしれないけれど、少しずつ”じぶん”と仲良くなっていけたらいいな。
以上、生きづらさとトラウマの関係~トラウマは本当は自分の味方⁈~についての記事でした!
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